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『nanaちゃん、やっほー。久し振り!』

彼は、椅子に座ったままの姿勢で振り返り、片手を上げた。

彼…。
もう6~7年会っていなかった、大学のゼミの先生。

その場所は北浜にある、ビルの中のギャラリー。
私は、先生の個展を見にきたのだった。

結局、絵の話は一度もしなかった。
私や、ゼミのメンバーの近況の話。
大学の今の状況。
今のゆとり教育まっしぐらな生徒達のこと。
あと、私の歳を聞いて驚いていた。
そう、そんなに月日は流れているのです。

そして、

『nanaちゃんは、結婚しなあかんなぁ』
と、何回も繰り返していた。

本当は、そんなこと彼は思っていないと思う。
日々の生活に追われて、絵を描くことを辞めて行く教え子達を、ただ惜しんでいるんだ。

私達を卒業させた後、何千人という生徒と接し、絵を描くのを辞めて行く生徒達を見送ったんだと思う。

先生は、ちっとも変わってなかった。
ブルーのベストに、シャツとジーンズの組み合わせ。
皮肉を嬉しそうに言うところ。
作品の画風も、懐かしさすら感じた。

いや、変わっていないというんじゃなくて。

持続、だと思う。

自分の姿勢を、やり方を。
持続させるということ。

彼に再会したことで、なんだかもっと強くなれる気がした。






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